増上寺 節分追儺式で豆まき
節分の豆まきは鬼(邪気)を退治(お祓い)し、福(快気)を得る行事です。そういった行事でケガをしたり、トラブルや言い争いといった嫌な思いをして帰る結果にならないよう、楽しく気持ち良い思いで帰れるよう、協力をお願い致します。
東京都心部で豆まき行事が行われる神社寺院の中でも特に規模が大きく盛大に開催される節分名所の一つが、東京タワーのお膝元にある芝の増上寺です。
節分とは、春夏秋冬の季節の変わり目(移り変わる節目)をいいますが、冬から春に移り活動的になる立春の前日に邪気を払って福を迎えようと「鬼は外、福は内」と豆まきを行うというわけです。
行事の流れ
午前11時30分頃から、一般の豆まき行事参加者である年男年女の方々によるお練り(入場)が始まります。
正午前の開始時刻になると、落語家の方々の活気ある楽しい司会と共に、華やかな衣装をまとった僧侶や幼稚園児や江戸時代の伝統的装束である裃(かみしも)に身を包んだ一般年男年女の方々らが、増上寺正面の三解脱門から境内に入るお練りを開始します。
お練りの列が本堂に到着すると、本堂前に特別に設えられた舞台の上で餅つきが行われ、続いて、一般の年男年女の方々らによる福餅まきが始まります。「福は~うち!!」
この時から、会場は撒かれた福餅を受け取ろうとヤンヤヤンヤの大盛況になります。
福餅まきが終了すると、舞台には赤鬼・青鬼・黄鬼がやってきて幼稚園児らが果敢に豆を撒いて鬼を退治する鬼問答が始まります。「鬼は~そと~!」
鬼がなんでこういう顔をしているかというと、鬼門の方角=丑寅(うしとら)だからなんだそうです。牛と虎を混ぜたような顔が鬼と言われれば確かにそんな感じです。
その後が芸能人・著名人・力士らによる豆まきです。なかなか生ではお目にかかれない、誰もが知っているような方々で、各方面にて活躍している方々と活気のある場所を共有するだけでも、自分の運気が上がるような気がします。
最後は江戸東京らしく手締めで終了。一連の行事は、午前11時45分から約1時間ほどで、13時過ぎには終わり。邪気払いや活気と威勢とでたくさんの福が得られて、今年の節分も充実して終わり。明日は立春です。
節分・豆まきの行事は二月の東京で開催される行事の中では最もオススメの行事で、都内各所にある神社や寺院で一斉に開催されます。
相撲甚句
その名称から大相撲に縁のある甚句と思われますが、初めてこれを知る方はひとつこの節分会の機会に歌詞から音色までじっくりと聞いてみてください。清涼感を感じ、明日を生きる力になるでしょう。
完全入れ替え、充分に撒かれます
福餅や福豆など撒かれるものは充分に用意されるので、慌てずガツガツせずに手元に来るのを待ちましょう。豆撒きは4~5回に分けられ、1回が終わる度に福豆取り客らは前後を入れ替わるようアナウンスされ、客らも普通にそれに従っていました。よって、押さないでください。また、落ちた福豆を拾おうとしゃがまないでください。これらもアナウンスされますが、特に前の方は寿司詰め状態でヤンヤヤンヤの活気となる為、倒れるとちょっとあぶなっかしいです。それから、階段では立ち止まり禁止です。また、例え許可されていても、こういった行事に自転車や乳母車を持ち込むのはやめてください。自分の(つまらぬ)志を貫くのではなく、その時々の『場合』を考えてください。福をとりにいって却って怪我や将棋倒しな目に遭って散々たる節分行事にならないよう考え、協力してください。
服装と装備
翌日が立春とはいえ、空気はまだ冷たく、日なたでは黒っぽい衣服で暑いくらいだが日陰に行くと寒くて震えます。平成31年(2019)では初めて小規模な将棋倒しを体験。周囲ではメガネや帽子、バッグの紛失が起こったので、【外付けの手荷物】には要注意。両手が使えるようにする為にも、できるだけ手ぶらに近い状態が最適と言えます(*紛失物は全て戻りました)。
年男年女は増上寺で福まめを撒こう!
一般の『特別年男・特別年女』の申し込みは、前年の12月には募集が始まります。冥加料は2万円、事前予約制。今年or来年が自分の生まれ干支ならば検討してみてはいかがでしょう?尚、干支に関係なく参加は出来るそうで、既に複数回参加してきた方もいらっしゃいます。これから温かくなりゆく冬春の季節の変わり目の節分に、盛大に豆をまいて自身の心の鬼を退治(魔滅:マメ)し、同時に福をも撒いて良いスタートとしてはいかがでしょう?裃(かみしも)は貸与されます(裃の下は着ていった衣服です)(トイレは着付け前に済ませる事)。開催日直前ではなく、早目に申し込んでおけば増上寺山門のところに名前が書かれます。 前年年末には増上寺公式サイトでPDFで配布されているので、FAXかメールに添付して申し込む。 冥加料の支払いは現金書留か直接増上寺事務局へ。
終了後のお楽しみ
- 東京タワー方面
- 本堂背後に東京タワーが大きく見える通り、東京タワーとは歩いて行ける至近距離です。若干混雑しますが、展望台や東京みやげ、フードコートが通常同様に利用できます。
- JR浜松町駅方面
- JR浜松町方面に行くと老舗居酒屋やファーストフードなどの飲食店が並んでいたり、ワールドトレードセンターには地下街や展望台があり、一般でも利用できます。JR浜松町を越すと回遊式の芝離宮恩賜庭園があります。
- 梅の名所
- すぐ南の芝公園は大変広いので、敷物持参して利用する方法があります。その端には都内の梅の名所の一つ『銀世界』があるので足を伸ばす案も。
- 芝大神宮
- 大門付近の芝大神宮でも午後から節分豆まきが行われる(2014年)ので、ハシゴが可能。
東京人に馴染み深い節分名所
増上寺 / 成田山新勝寺(千葉県成田市)/ 浅草寺 / 神田明神 / 湯島天神 / 川崎大師 / 西新井大師 / 高尾山薬王院 / 高幡不動 / とげぬき地蔵(巣鴨) / 豊川稲荷(赤坂) / 池上本門寺 / 富岡八幡宮 / 護国寺 / 日枝神社 / 亀戸天神 / 新宿花園神社 / 東京大神宮 / 芝大神宮 / 堀之内妙法寺 / 水天宮
関連リンク
2022 | 都内の豆まき会場では本年も中止が多い中、増上寺では2年振りに催行。 |
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2021 | 「昨今の世情を踏まえ中止」に。本年の節分は暦の都合で2/2。 |
2020 | 完全入れ替え制が厳正化された。福豆が得られようがいまいが関係なく、その回に参加した人はステージ前からロープで繋がった警備員らによって問答無用で排除される方式に。得られた人は退がり、得られていない人が前にでる従来の方法は一変し、再参加の為には再度列の最後尾に並ばなければならなくなった。 |
2019 | 日曜日開催。桜が咲く頃の陽気との前日天気予報。将棋倒し発生!けが人はなし。豆まきの中でなくした帽子が落とし物取扱所に届けられていて無事に戻って感謝。 |
2018 | 大雪と降雪の直後の雲天ながら例年通りの大盛況。豆まき目的客の列は正面入り口の三解脱門まで伸びた。キャッチした福豆に東京タワー展望台の招待券。 |
2017 | ポカポカ陽気の晴天で風もなく、とてもよい天候下での節分行事に。年男年女による豆まきの申し込みは、1/31の期日まで受け付け可能なのと、それ以降でももし余裕があれば受け付けられるとのこと(先着150名)。 |
2014 | 当日は日中の気温18度にもなったが、翌日は最高気温ヒトケタという気温変動に。 |
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基本情報
開催日 | 毎年2月3日 |
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場所 | 芝の増上寺境内 |
住所 | 東京都港区芝公園4-7-35 |
公式サイト | |
周辺 | 三解脱門の外にコンビニあり。大門方面にいけば飲食店が多くある。同日に節分行事が行われる芝大神宮は徒歩圏内。 |
更なる情報 | 正午前の午前中には、東京タワーの展望台で節分の豆まきが行われる。■境内で福豆の販売はあるが、ある内に買わないと直ぐになくなります。 |
雑学 | 東北や北海道では、大豆ではなくて落花生を撒くそうな。 |