東京再発見!東京人の東京観光

明治神宮と神宮外苑

明治神宮と神宮外苑

毎年、初詣人口が日本一な明治神宮ですが、その御祭神が明治天皇・昭憲皇太后であることからもわかるように、創建は大正時代の大正9年(1920)。浅草の浅草寺が推古天皇36年(628)で池上・本門寺が弘安5年(1282)を思うと意外にも新しく、つい最近の創建のように感じられてきます。

東京大空襲で旧本殿を消失したものの、昭和33年(1958)に再建。うっそうと茂る神宮の杜の樹木は一見すると武蔵野の自然林のように思えますが、実は全国から寄贈された木々が自然化したもので、そういう意味では人工の森なんだそうです。

境内には本殿等の社殿のほか、明治神宮御苑や宝物殿、武道場や神宮会館に展示室などもあり、隣接する代々木公園と共に都心部の貴重なオアシスとして親しまれています。宝物殿では神武天皇以来の歴代天皇の肖像画が飾られており、教科書でも見覚えのあるキヨソネ筆の明治天皇肖像画や実際に使用した馬車も展示されており、初めての来館者たちを驚かせている。

明治神宮の正面入り口の原宿門からは、石作りの神宮橋に続いてけやき並木の大通りが伸びているが、『表参道』の地名の通り、この大通りは明治神宮へと続く大きな参道で、神社の参道にはつきものの石灯籠がその先の2か所の交差点に設えられています。これらの石灯籠は参道をゆく人々やその足元を照らす昔の照明なのです。

明治神宮境内の東に位置する神宮外苑は、実は明治神宮の外苑という意味。銀杏並木の正面に建っている巨大な石造りの聖徳記念絵画館では国内一流の絵師による明治天皇一代記が大きな絵画で伝えられている。神宮外苑の敷地自体が明治天皇の葬儀が行われた場所であり、絵画館裏手には柩(ひつぎ)が置かれた場所が今も残っている。対する内苑は本殿のある明治神宮境内ということができる。

神宮外苑のいちょう並木の黄葉や明治神宮御苑で見られる初夏の菖蒲や秋の紅葉は、都心部で四季を感じられる最たる自然名所。

主な年中祭事・奉納行事
1月 歳旦祭(1日) / 新春書道展(5~末日)
2月 紀元祭(11日) / 祈年祭(17日)
3月 ひなまつり(3月3日前の日曜日)
4月 昭憲皇太后祭(11日)
5月 崇敬者大祭(春の大祭・3日) / こどもの祭(5日)
6月 大祓(30日)
7月 七夕まつり(第一日曜日) / 明治天皇祭(30日)
8月  
9月 長寿健康祈願祭(第3月曜日)
10月 人形感謝祭(中旬・日曜日)
11月 鎮座記念祭(1日) / 例祭(秋の大祭・3日) / 新嘗祭(23日)
12月 天長祭(23日) / 大祓(31日) / 除夜祭(31日)
秋の大祭では舞楽・能・三曲・邦楽・邦舞・弓道大会が、秋の大祭では前記のほか、流鏑馬・古武道大会・合気道大会等各種行事が行われる。