東京再発見!東京人の東京観光

旧岩崎邸 庭園

旧岩崎庭園

「ここかな?」

初めて旧岩崎邸を見物に行った時、入り口でそう思った。入っちゃいけないんじゃないか?でも、確かにココなんだよなと。

緩やかな砂利の坂道をのぼりながらカーブを進み、管理所前まで来たところそれは見えた。

東京に、日本に居るとは思えなくなるような洋館。白い洋館。それは見事な洋館だった。入館料を払った後、しばらくその近くで洋館を見続けていた。

そんな思いになるココが三菱の創始者・岩崎家の本邸です。内部も公開されており、靴を持って入る仕様です(ビニール貸与)。

素晴らしいです。全てが素晴らしくて、思わず歓声を上げてしまいます。外観は勿論、長年の経過によって析出した柱のワニス、壁紙(金唐革紙・きんからかわかみ)、天井、床のタイル。何気に使われている素材が西洋の名物だったりします。

設計はイギリス人建築家のジョサイア・コンドル。この名前は都内の他の名所でも出てきて多くの西欧建築を手掛け、現存しているものもあります。あの鹿鳴館もコンドルの手掛けたものなんだそうです。

他、都内現存の有名どころで言えば旧古河邸の洋館ニコライ堂がそうなんだそうです。ちなみに、コンドルの墓はあの護国寺にあるんだそうですね。

岩崎家の名前も都内の旧大名庭園で聞かれます。一度岩崎家の所有になったとか。

順路は和館へとつながり、最後は和館から南のに出ることになります。

広大な庭には芝生が植えられ、温かく過ごしやすい時期には敷物を敷いて昼食をとる風景が見られます。

都民の日には無料で公開されますが、この日は観客が殺到するので落ち着いては見られません。東京観光日和な日の普段日に来ることをオススメします。

他、実はこの旧岩崎邸敷地の裏手(?)に三菱資料館があります。一度岩崎邸を出て左へ曲がり、無縁坂を進んで最初の角を曲がります。入場は無料で、三菱創業者の岩崎弥太郎弥之助久弥小弥太の時代からの事業が紹介されています。今の丸の内って三菱が政府の要請で買い取った当時は原っぱだったそうです。今や全く面影さえ感じませんね。

資料を読んでいて、人と事業と時代の関係みたいなものを感じました。ここは東京の歴史面にも触れられるところです。

ジョサイア・コンドルの設計建築

鹿鳴館 / 上野博物館 / 旧岩崎邸洋館と撞球場 / 旧古河邸洋館 / ニコライ堂 / 三菱一号館 / 三井倶楽部 / 旧島津邸 / 岩崎弥太郎霊廟(染井墓地/染井墓地)

元岩崎家所有の現都立庭園

六義園 / 清澄庭園

基本情報

説明

三菱財閥の創始者・岩崎彌太郎の子で三代目・岩崎久彌の本邸。1886年、久弥がイギリス人の建築家ジョサイヤ・コンドルに設計を依頼し建築。洋館・和館・撞球場(ビリヤードルーム)が観られる。

開園時間

午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)

休園日

年末年始(12/29~1/1)

入園料

一般及び中学生400円 / 65歳以上200円 / 小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料

みどころ・施設

■入り口を入りちょっと進むと料金所と共に見事な洋館が見えてきます。内部見物は洋館と和館だけ。撞球室は外からの観覧だけ。2階のトイレ(展示物)はドルトン社製。1階ベランダのタイルはミントン社製。館内展示のガラスカップや器はバカラ社製。庭園の端に四足の巨大な石灯籠がある。■敷地内のいちょうの巨木は晩秋に散る。■敷地の西隣に三菱資料館がある。 http://www.meri.or.jp

名物・お土産

■邸内の壁紙に使用されていた金唐革紙(きんからかわかみ)の「しおり」や「名刺入れ」他、都内洋館の案内冊子、旧岩崎邸についての詳しく書かれた書籍。■和館で抹茶が飲めます(500円)。

場所

〒110-0008
台東区池之端1-3-45

交通
電車
東京メトロ千代田線・湯島駅下車、徒歩3分。
東京メトロ銀座線・上野広小路駅下車、徒歩10分。
都営地下鉄大江戸線・上野御徒町駅下車、徒歩10分
JR山手線・御徒町駅下車、徒歩15分。
バス
湯島三丁目バス停が近いようです。
駐車場

当所付属のものは無し。ただし、周辺にコインパーキング、上野公園地下に公共駐車場あり。

周辺情報

■旧岩崎邸入り口から見て敷地の裏側に、三菱資料館がある。訪問者少なく無料で見学ができ、三菱の創始者以来の三菱の事業の歴史が見てとれる。起業を志す方にはオススメ。■東京メトロ湯島駅から現地までの間の周辺にコンビニ、カフェあり。

方位

洋館入り口は北向き。庭園は南に位置する。洋館入り口の向かって右からの風景がよく写真紹介されているが、この角度は午後ならば陽がさしてくる。サンルームのある東側は午前中に陽が射す。