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世田谷ボロ市(1月・12月の15・16日)

毎年1月15・16日は世田谷 ボロ市(1月と12月)

会場は大変混雑するので、雨具ならば傘よりもフード付きの防水上着がオススメ。

世田谷ボロ市は、郷土資料館のある世田谷代官屋敷前の通称 ボロ市通りを中心に開かれる、400年以上の歴史があり、現在では東京都から無形民俗文化財に指定されている青空楽市です。

開催は毎年1月と12月15・16日。元々はその名の通り“ボロ”な布の売買から始まったようですが、今はボロ市から骨董市やフリーマーケットやガラクタ市の混合といったところで、新品から中古品、骨董やコレクターズアイテム、衣料品や食料品、ハンドメイドといろいろと販売されます。

雑貨の物販ではとても個性が強くて“面白いもの”が数多く出品されています。スーパーやコンビニのお陰でどこでも同じ品質のものが手に入るようになりましたが、ここボロ市ではそういったところではまずお目にかかれないような物が出品されています。中古品というのは一度は人がお金を払ってまでして買ったものであって、そのことはつまりそれだけ人に魅力を感じさせるくらいの個性や特徴ある、価値ある事を意味します。今は見なくなった古いものは年輩者に懐かしがられ、今はもう作られていないものは残すところ今有るものだけ。同じ酒器でも、見た事の無いような機能や形状のものがあったりします。一通りみれば欲しくなるものが数個は出てくるかも知れません。

やはりイイもの・掘り出し物を手に入れるならば初日がよさそうです。また、21時までとはいえ、時期が冬場で寒いこともあり、午後6時(18時)ほどになると段々と仕舞い作業が見られるようになり、午後8時(20時)となると閉店した露天の姿が多く見られるようになります。よって、オススメは初日の日中でしょう。一方、二日目の夕方には値下げセールスが始まります。

花火の合図で始まるようです。地元の方々向けですが、予定通り開催される事とスタートした事の確認になるでしょう。尚、各露店主との会話も含めてジックリと見物したい場合は5時間くらい欲しいところです。

これぞ大好評!ボロ市名物 代官餅!!

代官屋敷前のビルで販売される搗きたての代官餅がとても美味しく貴重です。味はアンコとキナコとカラミ(大根おろし)の三種類。この場で米を蒸して餅を搗き、この場で擦り、この場で切った大根とネギで作ったソースにからめます。購入直後はまだ温かく出来立てなので、搗き立てを味わう為にも、その場で食べる事を強くオススメ。持ち帰るならとにかく早い内に食べるか、キナコ以外のアンコか大根おろしが良いかと。キナコは粉が餅の水分を吸うせいか短時間で外側が固まって硬くなり、食感が変わり易いようです。晴天日だと長蛇の列が出来て数十分~数時間待ちになるが、雨天で客足が鈍るとほとんど並ばずに買える。また、現地で食べる予定ならば、箸を持参して頂けたら助かるようです。あまりの売れ行きの為、最後の方になると箸が足らなくなるそうです。

※硬くなったらどうする?:その場合は、お湯にしばらく漬けて柔らかくして食べる方法があります。アンコの場合は小豆汁に入れて おしることして食べる方法があります。

雨が降ると残念です

ボロ市は基本的に道路上での露店販売系のイベントなのと、初日の正午前のようなピーク時には『おしくらまんじゅう』のような混雑になるので、そこへ雨が降るとかなり残念な感じになります。そもそもが寒い時期なので、露店側としては仕舞い出すところが出るし、続けるにしても商品が濡れないようにカバーを掛けるなどしなければならなくなるので、買う側としては商品が見づらくなります。一方、客側は傘をさすと動きにくくなるし、かといって雨宿りできるところがほぼ無い。特に、露店で飲食物を買っても雨を避けて座って食べられる場所がほぼ無いのです。よって、このボロ市見物には雨対策がとても重要です。雨でもいくならフード付きのアウトドア雨合羽がオススメ。かさは片手がふさがるし、なによりも歩きにくく、背の小さな人ほど傘をさして歩くのは困難でしょう。逆に、合羽ならば格段に歩き易くなるでしょう。アウトドアウェアを扱っている露店もあります。

ツウは傘はささず、防水(透湿)防寒素材のフード付き腰下丈のアウトドア上着(ウェア)を着ていきます。傘は差している人は濡れなくても周囲の人やものを濡らすし、先日は『露先(つゆ先:親骨の先)』で目を突かれそうになりました。

銭湯があります

1年で特に寒い時期に開催されるボロ市。そこへ雨だの雪が降ったりしたら出店者は大変。そこで、会場内にただ一軒だけある銭湯を利用してみては?冷え切った体を温めるのは勿論、普段利用しない施設を利用するのは新鮮だし、風呂に入って外に出ると、それまでの街の感触がガラッと変わる不思議が味わえるでしょう。そして風呂上りに一杯やって、ほろ酔いで帰るのです。

天狗湯 :月曜・木曜定休/15:00~23:30

ボロ市に臨んでのアドバイス

寒さと雨対策
季節は年末年始で1月の期間前に大雪が降った事があります。朝と夕方と夜は大変寒くなるので、晴天でも防寒着は持参するに越した事はありません。温かい帽子も役立ちます。また、現地会場はたいへん混雑するので、雨具は傘より雨合羽の方が適しています。
必要以上に触らない
出展者は個人です。買う気無いならor不必要に商品を触ることは控えるべし。特に一点ものはむしろ触れてはいけません。値切るにも単に安くさせたいだけの値切りは嫌がられるでしょう。
値段交渉にもやり方があるでしょう
店主の方が不快に感じるような交渉の仕方は当然嫌がられます。店主を不快にしてどれほどの値引きができるかというとそれは微妙でしょう。
ベビーカーはナンセンス
(市を理解できる)年寄りの車椅子はいざしらず、自転車乗り入れは勿論、ベビーカーもあの混雑の中では不向きです。仮に入場が禁止されていなくてもその場の状況とそれに応じた対応というものがあるでしょう。
一筆書きで見物
会場付近、飲食店はあるにはあるのですが、集まる人の数に比べると絶対的に少なく、ほぼ座ってゆっくり休息できる場所がないので、一通り見物してサッと帰るのが体力的に上手いようです。
買い物袋は役立つ
買うと大抵コンビニ袋に入れてもらえるが、買い物袋を持参すると重宝しそう。
歩き食いは控えて
惜しくらまんじゅうな状況下で、ソースのたっぷり乗った食べ物や飲み物を歩きながら飲み食いすると周囲をイラッとさせます。

その他の会場現地情報

駐車場
会場内は車両進入禁止となり、進入禁止のバリケードと警備員が配置されるので駐車はできない。会場周辺のコインパーキングは、午前9時の時点で満車状態になり、ところによっては車の列ができる。すんなりと入庫する為には更にその外側を探す必要があるでしょう。
駐輪場
各会場の端の方に設定あり。各入口にいる警備員にきけば最寄の場所を教えてくれます。
銭湯
会場沿いに一軒だけ銭湯があります。ボロ市の期間は1月も12月も寒い時期で、1月には雪が積もった事もあります。これを活かさない手も無いのでは?(月曜定休)

足を伸ばすなら

豪徳寺と世田谷城跡
ボロ市の会場付近は世田谷城の城下町と言えそう。世田谷城跡は土塁だけが残る小さな公園だが、起伏が激しく、歴史好きなら面白いでしょう。そのすぐ先の豪徳寺は元世田谷城主・吉良氏が起源(?)にして幕末の大老・井伊直弼の菩提寺で、井伊家数台の墓も現存する歴史的大名名所。門前の松並木は都内では珍しく美しい。
世田谷神社
豪徳寺のすぐ近くにある。高い木々が茂る境内には相撲の為の土俵があり、入り口の池ではカモが泳ぐ。
東急世田谷線
今や都内では珍しい路面電車です。
松陰神社
多少歩くが、商店街の先に鎮座。静かな場所で、幕末の出来事が感じられます。
三軒茶屋
世田谷線の終点になっており、キャロットタワー展望台や飲み屋横丁、商店街、銭湯『千代の湯』がある(三軒茶屋どっと混む)。

過去の様子

2021

新型コロナウィルス感染症拡大防止の為に主催者が中止を決定。

2020

15日午前中はシトシトとした雨で客足鈍く、雨に濡れてはならない業種の露店が次々と閉まったらしいが、午後からは日も差す晴天になり混雑。待ち時間30分で代官餅が買えたとのSNS情報。夕方に一時強い雨。16日は雲りつつも雨にはならず、通常並に混雑。鉋(カンナ)の専門店?に興味津々、輪ゴムを連射する針金拳銃に感心。福井県鯖江市のメガネが秀逸、置き薬の桐箱。バカボンの警察官ぬいぐるみ人形とウナギイヌのソフトビニール人形に興味。等身大ヨーダの人形が出現。陶器製の枕(まくら)を二つ発見。左右に揺れる作りで、夏にはヒンヤリ涼しいのでは?甘酒・シャーピンソーキが人気の味。世田谷ボロ市はボロの売買から“そこに行けば全国の逸品が見られる市”に?!

2018

1月15日は午前9時の市開始の合図の時点で、周辺のコイン駐車場は満車ばかり。前週のテレビ番組で紹介された影響か店も客も殺伐。代官餅は4重の行列で2時間待ちに。16時頃?には売り切れに。会場東側に駐車場付きのコンビニができていた。5年に一度行われる代官行列のカツラ衣装は本格的。翌16日も晴れて大混雑したらしい。正午過ぎに一時弱い雨。

2017 1月15日、日曜日も重なってか、9時台に現地到着して駐車場とれず。数年に一度と言われる寒気が上空に居座る冬型の気圧配置になり、関東平野周辺は積雪数十センチを記録する大雪になりつつも、ボロ市会場は降る事も積もる事もなく済んだが初氷を記録。16日、午前八時過ぎの時点では開店前の露店が多く、代官餅の列は10人ちょっと。
12月15日曇り、16日は晴れ。代官餅の列は9:30時点で2時間待ちの長さに。観光バスツアー来訪。
2016

12月の初日の早朝を体験。月が低くとてもきれいに見えた。午前6時台から露店らが設営を開始。市の開始の午前9時前には多くの露店が準備を整え、客は少ないが次第に増えている様子。会場内、車両は午前8時前まで入れる様子。カンナやノミといった大工用具の露店が複数出店。代官餅、「午前9時には既に折り返しの列が神社境内に達していた」「午前11時には2時間待ちの列」と、見た事の無い多重長蛇の大行列なSNS映像情報。14時過ぎなら45分くらいの待ち時間で買えた話もあるが、午後5時半頃には売り切れに。

2015

12月、例年より暖かかったのか、イチョウの黄葉が映えていた。両日共に晴天に恵まれ、代官餅も両日で売り切れに。

2014

12月、初日は晴天でボロ市日和に。代官餅の列は三重に。二日目は朝から息が白くなる気温に小雨で急遽終了時間が1時間前倒しに。代官餅の待ち時間25分(早い方です)。

2013

1/15、前日に交通機関がマヒするほどの大雪だった影響か、出店できない店舗が多かったとのこと。5年に一度の代官行列の予定は翌日に延期に。晴天ながら足元が悪いせいか混雑軽く、代官餅は並ばずに買えたとのこと。1/16、曇天ながらさほどの客減は感じず、十分な賑やかさ。代官餅は並ばずに買えたものの、16時ほどで売り切れ。

2012

雨天のボロ市は残念なんだと知る。品物には濡れないようにとシートがかぶせられて見えないし、たたむところもチラホラ。露店で飲食を買っても雨を避けて食べられる場所が無い。一方で人が減ったせいか並ばずに代官餅が買えた話も。トイレもすんなりだったらしい。

2009

午前10時頃到着。既に混雑。小学生の校外授業?とブラスバンドパレードも見かけました。初日の早目に行って正午くらいに帰る方々で帰りのバスは込み合いました。名物の代官餅はとんでもない列できてました。1時間以上待ちとの話も。


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基本情報

歴史由来

天正6年(1578)、関東地方を支配していた小田原城主・北条氏政が、世田谷城主・吉良氏の城下町に開いた楽市(一切の市場税を免除しての自由な行商販売を認める市)が始まりで、明治期に農家の作業衣の繕いや草鞋(わらじ)への編み込みに使われるボロがたくさん売れるようになり、ボロ市と呼ばれるようになったそうな。当時は農閑期の草鞋作りは大切な現金収入の副業だったそうで、最盛期にはボロ専門の店が十数軒も出て、午前中にはほどんど売り切れになったらしく、現在ではボロ市通り沿いを中心に道端で古物・骨董、古着に諸道具、皿や陶器、食料品などを売るたくさんの露店が並び都内最古級の季節市に。ボロ市期間中に代官屋敷の郷土資料館で展示されるボロ市展示物では、ボロ市の起源となった天正6年の北条氏書状 楽市掟書がみられる。書状には毎月の開催日や注意事項などが書かれている。

開催日時

毎年1月と12月の15・16日 9:00~21:00。花火の合図で始まる。

場所

世田谷代官屋敷周辺

混雑する時間

晴天の日の正午頃から。

行き方/交通

■渋谷駅からの場合、西口バス乗り場から成城学園行きで30分くらいか。世田谷区役所前世田谷駅前上町桜小学校前といったバス停下車が良いかと。■東急世田谷線利用の場合、世田谷駅または上町駅下車。

駐車場
駐輪場 各会場の端の方に設定あり。各入口にいる警備員にきけば最寄の場所を教えてくれます。
トイレ

駒沢通り突き当りと代官屋敷付近に仮設が、世田谷通り交番前停留場付近に公衆便所あり。

主な出店物
物品
古物・骨董・陶器・のこぎり・ドリルの刃・神棚・てぬぐい・Tシャツ・服・染物・植木・雑貨・キャラクターグッズ
飲食
甘酒・やきそば・焼き鳥・
名物・特別展

■ボロ市饅頭/わらび餅■代官屋敷の資料館では『ボロ市の歴史』展示を実施。ボロ市の掟を定めた天正六年の北条市資料が展示される。■世田谷区役所入り口交差点の角に「たいやき ちよだ」。

周囲のみどころ

東急世田谷線・世田谷城址公園・豪徳寺・松陰神社

会場周辺の様子 ボロ位置会場となる道路は人で大混雑していてもその一つ外側の道路に行くと人ひとりいない風景が見られる。
  ボロ市からの帰路には、少し足を伸ばして東急バスの弦巻営業所からバスに乗る方法がある。目黒駅行きと渋谷駅行きがあり、始発なので座れるし、すぐ目の前にある世田谷中央図書館には小休憩できる場所があるので一息ついてから帰ることもできる。
その他

■夕方になると地元の居酒屋も開店する。■タレントのなすびに会える。■午後8時の花火で「蛍の光」が流れて終了に。

関係webサイト 桜栄会商栄会(代官餅販売)